今回は、2013年から2015年まで住んでいたマレーシアについて、また移住先候補に上がってきたのもあり、記事にしてみたいと思います!
日本人が住みたい国14年連続第1位のマレーシア
マレーシアは日本人が住みたい国14年連続第一位!(2019年時点)
ガクトさんのセレブな暮らしや教育移住先として人気なことで知られている東南アジアの国です。
一体何がそんなに魅力的なんでしょうか?
2013年から2015年まで、30代でMM2H(リタイアメントビザ)を取得して夫婦で移住していた経験から、マレーシアに実際住んでみて感じた魅力をまとめたいと思います。
マレーシアの魅力的なところ
(画像:マレーシア政府観光局)
気候がいい
マレーシアの年間の平均気温は約27℃。高温多湿の南国です。一年中、Tシャツ、短パン、サンダルといった夏の服装で過ごすことができます。意外に思われるかもしれませんが、日本の真夏のように35℃を超える日は少なく、朝夕は25℃前後と比較的過ごしやすいです。乾季と雨季があり、マレー半島東部やボルネオ島は10~3月、西部は5~9月が雨の多い季節になります。ただし、日本の梅雨のように一日中雨が降り続けることはあまりなく、最近は気候変動の影響を受け、時期はあいまいになっています。 マレーシア政府観光局
私はペナン島に住んでいたんですが、1年を通して毎日気温が最高33度最低25度くらいだったと記憶しています。本当に毎日同じくらいの気温で、変化がないので体調管理が簡単です。
雨季も夕方短時間スコールが降る程度で基本的には晴れています。もはや天気予報すら見る必要のない安定感。そして湿気が多いと思われているかもしれませんが、意外にカラッとしています。紫外線はやはり強くて日焼け対策は必須ですが、日陰に入ると涼しい。日本や台湾のように空気がもわっとしたサウナ状態ということは全然ありません!
この過ごしやすい気候がシニアの移住先として人気の理由の1つかと思います。
さらに台風も地震もない。これも大きな安心ですよね。
服装がシンプルでいい
上記のように気候がいつも同じなので、夏服しか必要ありません。靴はサンダルのみ。これは本当に楽ですよね。女性も日本のようにちょっと出かけるのに綺麗な格好しないと恥ずかしいなど全然気にしなくていいので、Tシャツに短パン、サンダルで全く問題なし。
現地でお友達になった母と同じ年齢の方がいたのですが、その方は60代でゴスロリっぽい服が好きで、よくミニスカートを履いていらっしゃいました。日本だとその年齢でミニスカートを履くと嫌な顔されたり何か言われることもあったそうですが、マレーシアでは全く気にされることがないのがいいとおっしゃっていました。
旅行や帰国用に一式冬服を持っていれば後は夏一色のクローゼット。シンプルで最高ですね!
普通のマンションがほぼリゾートホテル
見学に行ったコンドミニアムのプール
マレーシアのマンションはコンドミニアムと呼ばれ、基本プールジムつきです。
パーティースペースやBBQ施設などもある場合が多いようです。
2人以上で住むファミリータイプは3LDK +駐車場で家賃2500RM(約6万円)〜、単身者用のワンルームも家賃はさほど変わらないようです。家具家電付きで賃貸できるの普通です。
マレーシアの物価からすると決して安くはないですが、日本円で考えると格安ですよね!私たちはよくコンドのプールでのんびり泳いだりしてました。友人が住んでいたコンドのプールはめちゃくちゃ広大でスライダーまであって、もう完全にリゾートでした!それが住人専用だなんて、子どもは大喜びですよ。
毎日本格多国籍料理を食べたい放題
マレーシアはマレー人、華人、インド人の3つの民族が主となって暮らしている多民族国家です。さらに世界中からの移民も多く、世界各地の本場の味を提供するレストランが多くあります。日本料理も日本式のパン屋さんももちろんありますし、食べるものには困りません。屋台や市場などで現地のローカルフードを食べれば食費をかなり抑えることもできます。
世界一おいしいカレーと言われる「マッサマンカレー」
朝市に行った時の楽しみ。市場の食堂。
私の定番は中華式焼きそば(名前は忘れた)とホワイトコーヒー
本格的なインドカレー
女子会にはイギリス風の洋館でいただくアフタヌーンティー
中国内陸で牛肉麺か羊肉串か火鍋しか選択がない生活をしている今思えば、夢のような食生活ですね…。
豊富な教育の選択肢
子どもがいる場合、最大の関心事とも言えるのが学校問題です。海外で育つ子どもにどのような教育を受けさせるのかはその子の将来を決定するので最善の選択をしたいところですよね。
マレーシアは多民族国家で公用語のマレー語に加え元イギリス領だったことから英語も普通に使われており、さらに中国語、ヒンディー語と多言語に囲まれた生活になります。
クアラルンプールには58のインターナショナルスクールがあり(2021年時点)教育カリキュラムも英国式、米国式、カナダ式、オーストラリア式と様々な選択肢があります。しかも日本や他の国に比べて学費が安いことで多言語教育を目指す方の教育移住先として人気です。
さらに公立小中学校も中国語で授業を行う中華系、マレー語で行うマレー系と選べるようで、幼稚園から小2まで中国の学校に通う娘ならマレーシアでは中華系に入れたいと考えています。中学もそのまま中華系でもいいし、インターにすることもできるので、子どもの能力や適性、希望進路や財力に合わせて選べるのは大きな魅力ですね。
私が同じ中国語でも中国国内の学校よりマレーシアの中華学校の方が魅力的に思っているのは、思想教育と歴史教育の部分です。中国国内の学校であれば社会主義思想、習近平思想を学ばなければなりませんし、抗日戦争の話は中国では避けられません。そうした授業の時にクラスメイトの中で外国籍がただ1人となれば、もちろん心配になります。
クラスに様々な国籍の子どもがいるのが普通のマレーシアなら、偏った思想教育はされないと思いますし、各国の思想や文化を尊重する空気が当たり前にあるので、子どもの居心地は随分違うのではと想像します。
親日国である
マハティール元首相が日本に学べというルックイースト政策をやっていたり、歴史教育で日本がイギリス占領から解放してくれたと教えていたりすることと、在住者や観光客の印象などから日本に好感を持っている方が多いようです。
私が住んでいたとき、日本人会主催の盆踊り大会があったので浴衣を着て櫓に乗って踊ったのですが、降りたらマレー人の若い女の子が「日本人ですか?」と日本語で話しかけてくれて、すっごくキラキラの瞳で「サインもらってもいいですか?」と言われたのを鮮明に覚えています。
サインだなんて・・・ただの日本人ですけど。と思いつつ嬉しかったです!そんなキラキラの瞳で日本語を勉強しているなんて、日本人として嬉しいですよね。
2年間で日本人であることでいい思いをしたことはあれど、嫌な思いをしたことは一度もありません。世界には差別や偏見も全然あるので、この点は本当にいいところです。
人々は明るく開放的でフレンドリー
温暖な気候と明るい太陽は人の心を明るくします。
これは絶対に関係あると思っています。南の島マレーシアも南国気質でみんな明るくフレンドリーです。飲食店などで歌ったり踊ったりしながら仕事をしているのをよくみました。
贔屓にしていたインド人タクシードライバーはいつも陽気で、甘露が草について光っているのをみただけで大笑いしていて、一度「なんでそんなに陽気なんですか」と聞いたことがありますが、彼は「I don’t think beyond myself」(どうにもならないことは考えないのさ)と笑っていました。
これが南国気質なんでしょうか?もちろん中にはそうじゃない人もいると思いますが、基本的にはみんな明るくて楽観的、日々を楽しんでいる。そんな印象を受けました。
在住日本人もそんなマレーシアの空気のせいか、みんな明るくてフレンドリーだったのですぐにたくさん友達ができました。私の場合はリタイアメントビザで移住していたのもあって親世代のシニアのお友達が多かったです!
皆さんプールにビーチにゴルフにダンスにと、日々優雅にのびのび過ごされていましたよ。同じ年金生活として、日本でこんな暮らしは難しいと思うので、本当に豊かな老後を過ごすにはぴったりの場所だと思います!
医療機関は立派で発達している
マレーシアは医療も発達しています。病院も立派な病院が多くあります。日本語通訳が常駐している病院もあり、安心です。
私は妊婦検診も妊娠8ヶ月までマレーシアで受けていました。中華系の女医さんでとても親切で病院もきれいで気に入っていたので、そこで産むことも考えていました。日本人の友人は現地で出産していましたが、1日で退院させられる以外は何も問題ありません。
保険には入っていませんでしたが、通常の診察は気にならない程度の値段でした。
注意点
蚊が多い
南の島なので、蚊が多いです。1年中夏なので1年中です。そして蚊を媒介にしてかかるデング熱もよくある病気で、私たちはかかりませんでしたが、ビザエージェントの方が一度親子でかかっていました。湿気の問題か高層階に住んでいたからはよくわかりませんが、ゴキブリはいなかったような気がします。
イスラム国家である
マレー系はイスラム教徒の方が多いのでイスラムの戒律について多少知っておく必要があります。例えば犬を不浄の生き物として嫌うので、イスラム教徒が多く住む地域では堂々と散歩させられません。中華系の方なんかは普通に犬を飼っている方も多いのでさほど気にする必要もないですが、宗教上の理由で犬を嫌う人がいることは念頭に置いておく必要があります。
豚肉を食べないことはマレー人と付き合うなら配慮しなければならないことです。街にはモスクがあり、お祈りの時間には大音量で音楽が流れます。街中に響き渡る大音量で、最初はびっくりしましたが、そのうちそれを聞いて時間を知ったり、風景とマッチしていていいもんだなあ、なんて思ってました。
英語と中国語には強いなまりがある
これは教育移住の方や語学留学など特に語学の部分を重視される方への話になりますが、マレーシア人の公用語はマレー語で、英語はみんな話せますが、マングリッシュと呼ばれるマレーなまりの英語の人が多いです。中華系の人は中国語が話せる場合が多いですが、それも南方方言やマレーなまりで、標準的な中国語を学習した人にとってはちょっと聞き取りづらいです。
学校の教師は標準的な発音で話す方が多いとは推測しますが、このような環境で子どもの英語や中国語の発音が標準的なものになるかはちょっと怪しいです。
治安が悪いところもある
マレーシアの治安は基本的には悪くないですが、国境付近の町など地域によっては悪いようです。空港から乗ったタクシーで運転手が足元に斧を隠し持っていると告白してきて怖かったことがあります。その人は以前タクシー強盗にあったらしく、それ以降斧を隠し持っているのだと話しました。
他にもタクシードライバーの話ですが、車上荒らしなどはよくあることだし、高速道路で突然無理やり車を止められて強盗されたケースもあるなどと教えてくれました。
南米やヨーロッパと比べると全然いいと思います。でも日本にいるときのように気を抜いているのは危険です。最低限の貴重品の管理や子どもから目を離さないなどの注意は必要です。
車の運転は荒っぽくて危険度高めです。交通量の多いクアラルンプールは住んでも運転するのはちょっと怖いなあと思いますが、のんびりしているペナン島では日本人でも運転している人は多かったです。
いかがでしたか?
総合的にはやはり外国人として住みやすい国であることは間違いなく、中国を出るとすれば次の子連れ移住先としての最有力候補は私の中で依然としてマレーシアです。興味ある方の参考になれば幸いです!
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